2021-01-01から1年間の記事一覧

クララとお日さま

カズオ・イシグロの「クララとお日さま」を読んだ。 最初に内容を聞いた時、「AIと人間の物語なんかやり尽くされている・・・。」と少し白けてしまって、読み始めが遅れてしまったのは正直なところだ。 読み終わった今となっては、事前のイメージとは異なっ…

ギタリスト

僕が小説を書くなら、ギタリストを追っかけている主人公にしたい。 追っかけまではしなくとも、好きなギタリストがいる設定だ。なにかうまくいかない時の特効薬としてギタープレイを見にいく主人公。 ギタリストのモデルは、とあるバンドのギタリストだ。 フ…

浮世の画家

カズオイシグロの小説ではすべての主人公が「自己欺瞞」を抱えて生きている。それは引退した画家かもしれないし、クローンか、英国執事かもしれない。 その時代、その自分だけが考えうるもの、己に恥じない信念を持ち、全てを注ぎ込んで行進する・・・。しか…

フジロックと社会

GEZANのマヒトゥ・ザ・ピーポーの記事を読んだ。 s-scrap.com 言葉を綴って生きてた人だからこその文章だった。我々がなんとなくで持ち合わせている感覚を言語化されるのはなんと気持ちの良いことだろう。 6月の森・道・市場ではいつもの真っ赤な服装を身に…

人と触れ合うこと

Chapter1 周りの人と関わらずに生きてきた。 人に嫌われたくない気持ちに支配されていて、高校の頃までの私の心は、自分から、そして他人から監視されている中で生きていた。 周りに馴染むために、自然に溶け込むために心血を注いだ。 大学に行って、理系の…

素直でいること

誰といても、素直な自分でいることは最高の理想で、イノセンスに生きることは全人類の目標だと思う。 気取らず、素敵な人間性を確立した上で、遺憾無くそれを発揮できることが、幸せというものだと思う。 そして、素直でいることと頑張ることは、けっして正…

積み本は劣等感の具現化

ちゃんと描きたいテーマだが、とてつもなく眠いので、今回は序章ということで少しだけ。 「積み本」とは読んでない本の集まりで、今読んでいる本を読み終わってもいないのに次をすぐ買ってしまう、自然発生のピラミッドである。 なんどもなんども続くので、…

わたしの読書史(2021/05/05)

今でこそこんなに読書をするようになったが、いつから読むようになったのだろうか。 思い出しながら書いてみたい。 まずはっきりと思い出される本との出会いは、小学三年生のころ、田舎から都会の小学校に転校し、寂しさと学校になれるのに必死で、本が好き…

小説の書き出し②

好きな小説の書き出し②。 調子に乗って、今日は英語版で。 「In my younger and more vulnerable years my father gave me some advice that I've been turning over in my mind ever since. "Whenever you feel like criticizing any one," he told me,"jus…

小説の書き出し①

小説の書き出しは自己紹介と同義である。 新しい小説を読む時の感動、すなわちその小説の良し悪しに大きく影響するものだ。 もちろんその限りでないのは理解しているが、新しく読み始める時はいつだって気にしてしまう。 そんな好きな書き出しを、何回かに渡…

本とか文章とか

part1 わたしは本を読むのが好きだけれども、では本の何が好きですか、と尋ねられると なんだかきっちりとは答えを出せない。 大学生の時には、はっきりと意識があった。 それは「文章」が好きだった。ストーリーはそりゃあ大事だけれども、なによりも文章。…

メランコリックな魅力

存在の耐えられない軽さ、より、ドンファンであるトマーシュの、長年連れ添った恋人であるテレザが彼の元から立ち去った後の話である。 奇妙なメランコリックな魅力は彼を落ち着かせる。 「勘定を済ますとレストランから外へ出た。そしてますます美しいもの…

素晴らしいものの理解には準備が重要である。

「才能を使い切って見せてくれる人には、こちらも感性を使い切って感じたい。」 椎名林檎の言葉だ。 この言葉が語る意味に、ぼくはいつも全面的に同意してしまう。 素晴らしい音楽、映画、本に出会った時、その美しさが世界で揺るぎない真実として存在してい…

故郷とはなんだろうか

コロナ禍で久しぶりに帰省をした。 1年3ヶ月ぶりで、温暖な気候とそこに暮らす人たち、ひだまりの中で育ったことを、口では言えぬけれどはっきりと意識する。 何かのエッセイで読んだ言葉。 「都会の人は愛想笑いがうまいが、田舎の人はそんなことをしない。…

寂しさと感情

4日だけ地元に帰った。 用事は家族の行事に立ち会うためだったが、結果としてメンタルヘルスにすごく良い結果となった、気がする。 そもそもコロナ禍でしばらく帰れていなかったので久しぶりだったし、感動もあった。 けれど、言葉にできないけれど、なんて…

11話 心と体、から

〜〜 すなわち小説が偶然の秘密に満ちた邂逅によって魅惑的になっているとして非難すべきではなく、人間がありきたりの人生においてこのような偶然に目が開かれていず、そのためにその人生から美の広がりが失われていくことをまさしく非難しなければならない…

8月18日 ウェルテル

幸福というものが同時に不幸の源にならなくてはいけなかっただろうか。 はつらつたる自然を見てぼくは心にあたたかいあふれるばかりの感情をいだいた。 ぼくは歓喜に燃えてこの感情の中に身を浸し、周囲の世界を天国のように思いなしたのだが、現在ではこの…

人をけなして

人をけなしながら、笑いを取るタイプだね。 こう言われた。 それで言い返してくれたら丁度良いんですよ、と返事をしたけれど、本当にそう思っているのか。弄られるの嫌いだし。 いやこう書くのは適切じゃないかも。 人をけなして笑いを取ってしまう、それが…

メランコリー

勘定を済ますとレストランから外へ出た。そしてますます美しいものとなりつつあったメランコリーの気分に満たされて通りを歩きまわった。テレザとは7年一緒に過ごした。そして今、その年月は暮らしたときより思い出の中でいっそう美しいことに気がついた。 …

存在の耐えられない軽さ

永劫回帰。 ニーチェのその考え方は秘密に包まれている。 人生とはすなわち重さであり、背負う荷物が重いほどに地上に縛り付けられ、現実へとつながっている。 人の一度の愚かな行為が永遠に繰り返されるのであれば、その行為はすなわち重さとなり、重大な意…

ヤンキー漫画にサイヤ人が突如現れるような世界観

ヤンキー漫画にサイヤ人が現れるような、世界の理を超えたものを登場させる作品は難しいなあと思う。 ヤンキーが戦っているのに急に助っ人でサイヤ人が現れたら、それは強すぎて面白くない。 圧倒的なものを登場させるにしても、さりげなく、違和感を感じる…

昔の趣味が戻ってきた感じ

最近は音楽を聴いている。昔みたい。 読み終えていない本も久しぶりに手に取った。 不思議とこういう気分になることはある。 いつも決まって、音楽は夜になるのは変わっていないけれど。 夜は音楽を聴くものだということが染み付いている。 仕事向いていない…

(メモ)うつ病を解決していった話、そのブログ。

うつ病について語っている記事を読んだ。 うつ病の自覚がなくとも参考になる内容だったと思う。 メモがわりに。 twicomi.com うつ病は自分にある可能性もあること。 自分の本心に嘘をつくと恐ろしいことになること。 自分の中の、非論理的な自分に向き合って…

金曜日の23時27分

ホッとする時間。 頭が疲れてぐるぐるしている。 新しいことを学ぶのに受け身になりたくない。 自分から求める人間でありたい。 けど疲れるんだよなあ・・・。 マクロ申し込もう・・・。 サイバーパンクで出てくるような日常、爽快な天気を新時代の車で切り…

1月12日

1日の調子は、あさ目が覚めた時にすでに決まっている。 その日が調子が良いかどうか、目の具合で判断できる。 逆に言えば、目だけ調子が良ければもう無敵。 歯はもう少し、あとは血の巡りかなあ。 メガネも新調。 その日の前のストレッチ、効果絶大。

2020年

「2020年の敵討ち」 その言葉良いな、と思った新年。 何にでもなれる、変化の一年。 なんになりたい?