空虚

例えば大人数で黙ってしまう自分は、いったい何者なんだろうかと考える。

べつに喋らなくても良いし、そのままで僕という人間と認識してくれているのに。

あなたという人は、周りにしっかりバレているよ。どんな人で、他人の目を気にして。

別にもう嫌じゃないというか、それが自分だから今さら取り繕わないけれど。普通の人になろうという葛藤は未だ根強く残っている。それこそ私なのだろうか。それをしっかりと言葉にできるだろうか。私は誰かと生きていくことに向いているのだろうか。本当に安心して一緒にいられるだろうか。頼ることができるだろうか。使おうと思ったQUOカードとアマゾンギフト券のように、私の心の隅の方に、見ようとすれば目に入る位置に、それはあるのだ。一人は安心できる城で、私は長いこと城に篭りすぎたと思う。自分にしか関係のないことで埋め尽くしたシェルターの中で、私は水槽の金魚のようにゆっくりと生活をする。大人になるということは、自分で選んだ道に責任を持つということだ。自分で選んだ道があるか?それはどんな道で、本当に自分が歩きたいと思える道なのか?私は何にでもなれるのに、どうしてこんなところにいるんだ?